新学期に要注意!仕上げ磨きとスポーツドリンク、子どものむし歯リスク
2025年09月01日(月)
夏休みが終わり、新学期がスタートしました。お子さんの歯みがき習慣は、夏休みの間に乱れていませんか?
「もう自分でできる!」と仕上げ磨きをやめてしまう小学生、そして部活動で毎日スポーツドリンクを飲む中高生は、実はむし歯になりやすい時期なんです。
今回は、新学期に気をつけたい「子どものむし歯リスク」と、ご家庭や部活でもできる「簡単な予防策」についてお話しします。
なぜ新学期はむし歯になりやすい?3つの理由
【理由1】「もう一人で大丈夫!」が落とし穴?(小学生)
自分で歯みがきができるようになった小学生は、親御さんの仕上げ磨きを嫌がることが増えます。しかし、奥歯の溝や歯と歯の間など、自分で磨きにくい場所には汚れが残りやすく、むし歯のリスクが高まります。小学校中学年くらいまでは、親御さんが「見守り磨き」や「ときどき仕上げ磨き」をしてあげることが大切です。
【理由2】500mlで角砂糖10個分!?スポーツドリンクの衝撃(中高生)
スポーツドリンク500mlには、商品によっては角砂糖10〜15個分もの糖分が含まれています。さらに、酸性度も高いため、長時間チビチビ飲み続けると口の中が常に酸性に傾き、歯のエナメル質が溶けやすくなります。特に、頻繁に水分補給が必要な部活動中は要注意です。
【理由3】生活リズムの乱れ(夏休み明け共通)
夏休み中に夜更かしや寝る前の歯みがきをサボる習慣がつくと、新学期になってもそのリズムが抜けず、むし歯の原因になります。特に、夜寝ている間は唾液の量が減るため、歯みがきを忘れると一気にむし歯リスクが上がります。
今日からできる!むし歯に負けないための習慣
【習慣1】正しい歯みがきとフロスを習慣に
・1日2回(朝食後・就寝前)は必ず歯をみがきましょう。特に寝る前は、1日の汚れをしっかり落とすチャンスです。
・歯ブラシの毛先は「やわらかめ~ふつう」を選び、優しく磨くことで歯ぐきを傷つけません。
・歯と歯の間は、歯ブラシだけでは汚れが落としきれません。就寝前は特に、デンタルフロスや歯間ブラシを使って丁寧に清掃しましょう。
【習慣2】「見守り磨き」で磨き残しをチェック
小学生のお子さんには、親子で一緒に鏡を見ながら、磨き残しがないかチェックしてあげましょう。「歯みがき上手だね!」と声をかけたり、「仕上げの仕上げ磨き」をしてあげることで、お子さんも安心して歯みがきに取り組めます。
【習慣3】飲み物の選び方で大きな差がつく
・普段の水分補給は、水かお茶がおすすめです。
・スポーツドリンクは「必要なときだけ」「短時間で飲み切る」が鉄則です。
・スポーツドリンクを飲んだ後は、水で口をゆすぐ習慣をつけましょう。これだけでも、むし歯リスクは大きく減らせます。
【習慣4】歯科医院での定期的な予防ケア
自宅でのケアに加え、定期的に歯科医院でプロのケアを受けることがむし歯予防には欠かせません。フッ素塗布やPMTCは、歯をむし歯から守るのにとても効果的です。
まとめ
仕上げ磨きを卒業する小学生、そしてスポーツを頑張る中高生は、むし歯になりやすい時期です。しかし、「ブラッシング・フロス・飲み物習慣・定期健診」の4つを意識するだけで、むし歯はぐっと防げます。
かわしまデンタルクリニックでは、お子さんの年齢や生活スタイルに合わせた予防ケアをご提案しています。「うちの子の歯みがき、これで合ってる?」「スポーツドリンクってやっぱりダメなの?」など、少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
歯科医師 田中